酒とアート、飲むと観るでノミルです

ファン・メイド

 

 

ついにきましたね!
まだ観てませんけど、いやぁ、楽しみですねぇ。
もう、当然のことながら徹夜覚悟の鑑賞ですよ。
え?なにかって?なにを観るんだって?
いやいやいや、なにを仰ってるんですか。
いま、タイムリーな話題で徹夜覚悟といえば
『Xファイル 2016』
じゃあないですか!!
え?知らない?
いったい何を発言しているんですか?
Xファイルですよ?
モルダーとスカリーですよ?
FBIのXファイル課ですよ?
シガレットスモーキングマン、通称肺がん男ですよ?
そんな、知らないなんて・・・・、え?名前は知っているけど観たことがない?
え?どういうこと?
わかんないわかんない。
知っているけど、観たことがないってなに?
観たことがない・・・・ですか?
え・・・・これってどういうこと?
・・・・あ!わかりました!
わっかりましたよぉ!
(耳元で囁きながら)
政府を影で操っているシンジケートに監視されているから”観てる”なんて大きな声で言えないんですよね!
(パンパンと馴れ馴れしく肩を叩きながら)
わっかります!わっかりますよぉ!
この情報化社会、いや、監視社会、どこで誰が見ているか分かったもんじゃないですもんね。
Xファイル好きなんて発言したら、もう、監視されるに決まってますもんね!
ほらほら、あそこ、監視カメラ!
防犯カメラとか言ってるけど、絶対に政府が情報を収集しているんですよ。
わたし、だから道端で防犯カメラを遠くに見つけたときは、
もちろんその道は避けて通るし、避けられないときは防犯カメラの真下を通るようにしてるんですよ!
そしたら、ほら、カメラの死角になるから、ね?
写らないんですよ!
わたし、このあいだ、この方法、発見したんです!
すごくないですか?
ね?すごくないですか?
でも、あなたの、その、知らない素振り。
やられました・・・・。
そうですよね。
Xファイル好きとして、ペチャクチャとわたしみたいに喋っていたら、
トップシークレット中のトップシークレットな情報が駄々漏れになっちゃいますもんね。
反省反省。
しかし、あなた、相当手練だとお見受けしましたよぉ!
もはや、シンジケート・・・・?なんてね!
あ!そうだ!
(周りを気にするような大げさな素振りを見せながら)
あなたにだけ聞いてほしいことがあるんです。
(鼻と口の息が耳にかかるほど近寄りながら)
あ、ごめんなさい。
わたし、さっき鉄板餃子(博多名物)食べてきたんですけど、だいじょうぶですよね?
あ、ブレスケア噛んどこ。
いまさら遅いか!えへへっ!
で、ですね。わたしが言いたいことはですね。
実はわたし・・・・、UFOにさらわれたことがあるんです。
あ!信じてないって顔してるぅ!
ホントなんですよ!信じて信じて!
うん、でもね。
ホントは、正確に言うとね。
UFOにさらわれた夢を観たんですけどね。
でもほら、消された記憶が蘇って、それを夢で観るってこと、あるじゃないですか。
わたし、それだと思うんです。
あ、ちょっとぉ、全然信じてないじゃーん。
信じてない顔してるよー?
ホントなんだよー。信じてよー。
でね。わたしがUFOでさらわれたときは10歳でね。
そのとき、わたしは××県の××市ってところで住んでいて・・・・。
そこね。UFOの目撃数が日本で一番多いところって知ってる?
あ、知らないんだ。
Xファイルファンなのに?
え?Xファイルファンじゃない?
また、そんなこと言うから〜。もう!
でね。さっきの話のつづきなんだけど・・・・、あ、ちょっとー!
興味無さそうな顔しないでくださいよー。
え?聞いてる?ほんとに?まじで?
じゃ、最後まで聞いてくれる?
うん、分かった。じゃ、最後まで話す。
でも、信じてないんでしょ?
え?最後まで、ちゃんと本当のことを話してくれたら、信じるかどうか考えるって?
なにそれー!ちょー上から目線ですよー。だってそれじゃ・・・・
・・・・・・
・・・・、うん、分かった。話すね。
わたしは、そのとき××県の××市にある××町に住んでいて・・・・。
あ、これはさっき言ったっけ?
10歳のとき、すごく暗くて、だから夜だったと思う。わたしの家は山のふもとにあって、駅から家まで帰るときは、一度、山道っていうほどのものではないし、ちゃんと舗装もされているんだけど、周りは森で、ぜんぜん人気のない道を通らなくちゃならなかったんです。人気がないって言っても、もちろん、誰も通らないという訳じゃない。車だって通るし。でも、人とすれ違うのはたまに、くらい。そしてそのときは、誰ともすれ違わなかった。時間は、さっきも行ったけど暗かったから夜。それは間違いないけど、子供だったから18時とか、おそくても19時とか、そんな時間だったと思う。不思議だったのは、その時間帯なんだけど人気が無いといっても比較的交通量が多い時間帯で、さっき言ったように誰ともすれ違わないなんて、珍しかった。だから途中で怖くなってきちゃって。自分の家がある住宅街に抜けるまで歩いて10分もなかったけど、そのときは怖くてダッシュしようって、そう思ったんですよ。で、走りだそうとしたときに、後ろから誰かに声をかけられたような気がして、振り向いたんです。びっくりして振り向いたけど、そこには誰もいなくて、車もなにもなくて。だから、もっと怖くなって、やっぱり走って帰ろうと思って、振り向いたら、すごくまぶしくて、おおきなライトが、最初はトラックかと思ったけど、違う。トラックじゃないって、だって、そのライト、上から照らされていて、でもヘリコプターみたいに、音はぜんぜんしなくって、なんだろうと思った瞬間に、光につつまれて、わたし、上を見上げた瞬間に、そこで意識を失ったんです。でも、目が覚めたら、わたし、自分のベッドの中にいたんですよ。なんでだろう?わたし、さっきまで、道を歩いてたのに、そういえばさっき、すごい光が、って思ってたら、お母さんが部屋の中に入ってきて、すごくうなされていたよって、やさしく声をかけてくれたんです。お母さん、普段はイライラして、けっこうドライっていうか、冷たい人だったから、そのときのすごく優しい感じを覚えているんです。そして、わたし、さっき家に帰る途中で、すごくまぶしい光が、って言ったらお母さんが「何言ってるの?あなた、熱を出して学校を休んでたじゃない」って、笑って、頭をなでてくれたんです。だから、そっかぁ、そういえばそうだったんだって。そのときに思い出して。熱を出して休んでいたことを。だから、ですね。さっきも言ったとおり、夢の話なんですよ。UFOだって証拠はないし、人に言ったら、夢オチかよぉ!って、突っ込まれたりして。誰も信じてくれないんですよねー。え?他になにか覚えていること、ですか?あ、じつは、ですね。これはさすがにバカにされるから、言いたくないんですけど。夢のなかでわたしUFOにさらわれたときに、その続きをおぼろげに覚えていて、そこには本当に、いや、本当って夢の話、なんですよ。だから、真に受けないでくださいね。あの、本当に宇宙人がいたんですよ。あの、Xファイルに出てくる目が大きい肌色のグレイみたいな、あんなヤツがね。いたの。わたしは、ベッドの上で寝かされて、まわりにさっきの宇宙人と、あと、人間がいて、日本語を喋っていたから、日本人だと思う。男の人だった。あ、なんだか、もっと思い出してきたかも。なにかを喋っていて、わたしに何かを埋め込んで、放流しようって。これは記憶の操作の実験だって。両親への処理は完了しているって。記憶の操作の影響が、どれほどの時間までもつのか?実験では、残り12年45日3時間10分43秒?時間経過後、その瞬間に、いま見聞きしている状況はすべて思い出す?あれ?これってどういうこと?なんだか、記憶が、でもこれって夢の話じゃ・・・・。そういえば両親への処理ってどういうこと?それに、わたし、いま22歳だから、あの日からちょうど12年経ってる・・・・。
わ、ちょっと!どうしようどうしよう。え?ちょっと、なにこれ?
どうして?
え?・
ごめんごめん、はじめて会った人に、こんなこと話して、ごめん、でもちょっと混乱してて。
ごめん、ちょっと落ち着くから、ちょっと待っててもらえます?
え?行っちゃうんですか?用が終わったからって、なにそれ。
あ、それボイスレコーダー?なんでそんなろろを?
あえ?あんかへん。うひゃくひゃべれらい。さっきのおしゃけ、しゅしゅめてもらたおしゃけがきつかたのかな。
あたま、なんか、へんで、ボーッとして、なんだか・・・・。

・・・・音声はここで途切れている。
一部、特定の情報にまつわる音声は、わたしが聞く前に予め削除されていたことを理解していただきたい。
差出人不明の封筒には短い音声データ以外にも彼女にまつわる情報がいくつか添付されていた。
しかしながら彼女が存在していたという”公的な情報”は一切存在していない。
この情報を受け取ったわたしもいずれ公的に存在しないことになるかもしれない。
そのため、存在しないこの事件を僅かでも解決へと導くために、音声を文字に起こしている。
時間が無いために走り書きとなってしまい、そのため読みづらい箇所も多々あると思うがご了承いただきたい。

また、このテキストはアメリカのテレビドラマ『Xファイル』とは一切の関係がないことは確認できているものの、失踪した彼女のように不可思議な現象を経験した者が、無意識に不可思議な物語に興味を持つ傾向にある可能性は捨てきれない。

2016-06-06 | Posted in hakariuri

ライター紹介

西出 元

Nomiru ディレクター、撮影、イラスト、会議中に腹が減ったと晩御飯へと促すことを主に担当。企画が進まない原因の一人。
ディズニーランドとUSJに行ったことがなく、それに対する憧れが高まっていき、ハードルが上がりすぎて逆に行けなくなっているが最近の悩み。
好きなお酒は辛口の冷酒。好きな肴は白子ポン酢。


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